社外の生成AIへ業務情報を渡す前に、最初に確かめるのは「名前を消せるか」ではなく、会社がそのサービスと資料の組み合わせを許可しているかです。許可されていなければ、仮名化した文でも入力しません。このページは、許可の確認と入力内容の最小化を別々に行う手順です。
三つの判断を順に行う
- 経路の許可:製品名、会社または個人のアカウント、接続先、保存・削除の条件を管理担当に確認する。
- 資料の許可:顧客情報、契約、人事、未公開数値、個人情報などの分類を確認し、その経路に投入してよい範囲を文書の管理者に確認する。
- 目的に必要な量:許可が得られた範囲で、依頼に必要な事実だけを抜く。許可がない資料は、伏せ字や要約をしても投入対象にしない。
サービスの「学習に使われない」という案内だけで、会社の機密規程や顧客との契約条件を満たしたことにはなりません。会社の許可経路がない場合は、架空の題材で文章の型を練習するか、AIを使わずに作業します。
特定につながる手がかりを確認する
| 入力に残りやすいもの | 確認すること |
|---|---|
| 顧客名・人名・連絡先 | 直接の識別子がないか |
| 金額・契約条件・時期 | 未公開情報や案件を推測できる組み合わせか |
| 部署、役割、地域、会議名 | 仮名でも関係者を絞り込めないか |
| 画像、表、ログ、添付 | 欄外、メタデータ、ID、他案件の情報が含まれないか |
| 出力の共有先 | 生成物から元の機密が伝わらないか |
「A社」「担当B」「約百万円」に置き換えるだけでは、案件や個人を特定できる場合があります。概数化や役割名への変更は、許可された経路でのデータ最小化の一手段であり、入力許可を新たに作る方法ではありません。
架空の例で練習する
仕事の原文を変換する代わりに、最初から架空の事実メモを作ります。「架空の社内勉強会。参加希望8人。会場は未決。担当Aが金曜までに候補を確認」。許可済みのツールまたは個人学習用の架空環境で「事実にない日付や会場を作らず、上長への進捗メール下書きを作る」と依頼します。出力後、人が元メモと照合し、実際の仕事へ使う際はその文書に適用される会社の規則と承認を改めて確認します。
実務で許可された資料を扱う場合は、必要な行だけ抽出し、上表を点検します。元の固有名詞を完成文へ戻す必要があっても、AIへ再入力して復元させず、承認済みの編集場所で人が一次情報から確認します。元メモと生成物の両方を、会社の保管・削除ルールに従って扱います。
迷ったときの相談文
「承認済みAIの対象アカウントと、入力できる資料の分類を確認したいです。用途はメール下書きです。顧客契約を含む原文は使わず、必要なら架空例で試します。業務データを扱う場合の保管先、削除、出力の共有範囲を教えてください」
分類が決まらない資料を、利用者だけで「匿名化できた」と判断しないでください。管理者や文書の所有者へ確認する間は投入を保留します。


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